WORLD TOUR2018年ラスト DOWNLOAD UK【BABYMETAL WORLD TOUR2018観戦記】

2018年6月9日。

朝、5時ぐらいに目が覚めただろうか。

深夜のうちに戻ってきたルームメイトはまだ眠りの中。

さすがにUSA2週間が終わり、帰国して仕事して、ヨーロッパに出てきてほぼ10日。

疲れてないわけがない。

だいたい自分の年齢を考えたら、二階まで階段をあがっただけで疲れてもいいぐらいだ。

BABYMETALを追いかけているとついつい自分が20代、時に彼女たちと同じ10代のような気になってくる。

冷静に考えれば、彼女たちの両親よりもはるか年上。

ガンズ・アンド・ローゼズのアクセル・ローズ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのアンソニー・キーディスと年齢はかわらないのだ。

 

バスに乗り、開場に間に合うように会場に向かう。

入場と同時とは行かなかったが、多分、全体の500人目ぐらいには入場。

取り急ぎ、BABYMETALが出演するセカンドステージを目指す。

到着するとまだガラガラ。

そりゃそうだ。

午前10時30分ぐらい。

BABYMETALの出演は16時45分からだから6時間以上ある。

さて、このまま張り付いていようかどうしようか悩むところである。

そう、とりあえ来てみただけなのだ。

日本人はまったく来ていない。

外国人の見たことがあるメイトが数人、張り付いていた。

DOWNLOADの会場はメインステージ、セカンドステージともに後方からなだらかな下りになっている。

その為、後方からでもステージはよく見えることは昨日の下見で確認済み。

フェスはピットの盛り上がりを体感するのも楽しみのうちだ。

フェスメシ食べたり、ビール飲んだりは・・・昨日したからいいか。

なんて悩んでいたら、違うルートで入場をしたルームメイトが私の横にたどり着いた。

これで張りつく決心ができた。

二人並んでいたら色々と協力できるし、何より、喋っていて時間はあっという間に過ぎる。

 

2時からはじまったBury Tomorrowが凄かった。

ピットが盛り上がる、盛り上がる。

物凄い数のサーファーが発生。

 

セカンドステージの最前はセンター部分が少し窪んでいる。

私は下手側の斜め縦の柵をつかんでいたのだが、向かい側、自分の頭に大量のサーファーが流れてきて、楽しい、楽しい。

いやいや、BABYMETALまでまだ3つもあるぞ。

これは大変なことになりそうな予感がする。

 

BABYMETALの前はASKING ALEXANDRIA。

2008年結成の地元イギリスのアイドル的な人気を誇るバンドである。

というか、BABYMETALってこのバンドよりも更に後なのか。

凄いなぁ。

ASKING ALEXANDRIA目当で最前に張り付いていた女性ファンもいたようで、終了すると最前はBABYMETALファンだけになった。

そもそも最初のバンドが15分遅れではじまったため、BABYMETALも15分ほど遅れてはじまりそうな様子である。

今までのフェスのステージと明らかに違うのはステージの一番手前部分にお立ち台が固定であること。

BABYMETALになったら外すのかと思ったらそのまま残す様子。

これがあると二段の下側でのダンスはこのお立ち台の後でやることになるのだろうか。

お立ち台の上でやってもらえば観客には見やすいが、二段になっている意味がなくなる。

スペースも狭い。

バックドロップはDARKSIDEで使用の○。

手前の幕の準備をはじめた。

単独では手前の幕を使って紙芝居を上映したが、フェスで見ることはなかった。

それも見たことがない幕の柄である。

宗教画のような幕の上に黒の幕があり、文字が見える。

横のイギリス人メイトが文字を読んで騒ぐ。

2019UKって書いてある!

その情報は日本にも伝わり、2019年のBABYMETALのイギリスツアーの発表なのではないかと騒ぎだした。

ワールドツアーの最後だけにそういった発表を期待してしまう。

ツアーの日程の発表ならば横のスクリーンで十分なのになぁ。

だいたいバックドロップよりも手前の幕の方が大きい。

疑いながらも期待の方が大きくなってしまうのは致し方ないところ。

結果から言えば、これは次のバンドが使用するもので、BABYMETALの告知はなかった。

 

定刻から10分ぐらい遅れてだっただろうか、左右のスクリーンからいつもの紙芝居がはじまり、BABYMETALのワールドツアー最後のライブがはじまった。

BABYMETALが登場する。

注目すべきはメイクである。

このツアーでいろいろと試してきたメイクだが、最後はどんなものを選んだのだろうか。

IN THE NAME OFがはじまると先程、手前のお立ち台に取り付けていた装置からブハ!ってのが吹き出した。

メイクは少し紅を入れているようだ。

セトリはやはりフェス仕様で、二曲目はメギツネを持ってきた。

お馴染みの曲で会場を盛り上げようということだろう。

MOAMETALもSU-METALもメイクのせいかかなり涼し気な眼差しに見える。

手前のお立ち台でMOAMETALの足元が見えないのが残念だが、まぁ、盛り上がる、盛り上がる。

さすがMOAMETAL、手前のお立ち台にはゼッタイ乗って歩きまわってくれると期待していたが、その通りしてくれた。

3曲めのギミチョコからはサーフが大量発生してきた。

正直、先程のバンドのサーフ祭りを体験して、ベビメタ少ないなぁと思っていただけに一安心。

筋肉姉さんもいい仕事をしている。

 

フェスではDistortionであおる。

これがまたはまる。

4曲目はTATTOO。

なぜエレベーターガールではなくSU-METALのソロ曲TATTOOがセトリに入っているのだろうか?

もちろんTATTOOも素晴らしくカッコいい曲だし、盛り上がる。

ガッチリした振り付けがない分、自由にSU-METALが上手、下手に動けて、フェスの観客を盛り上げるには向いているということで選ばれたのだろうか。

もしくは今後のSU-METALのソロ活動を見据えて、SU-METALに経験を積ませる意味で入れてるとしたら少し嬉しくもある。

単純にMOAMETALの負担が大きく、途中でブレイクが必要だからかもしれない。

5曲目はDistortion。

贅沢なことにこれで私は14回めの生Distortionだ。

はじめて聞いた時はBABYMETALにしては変化に乏しいなぁと感じたが、今や楽しみな曲のひとつだ。

特に最前にいてSU-METALのフリにあわせてウォウォウォウォで手を上下に動かせるとなお楽しい。

まぁ、毎回、上、上として、違う下だったとなるんだが。

そして6曲目はKARATEと畳み掛ける。

KARATEの倒れるシーンはフェスバージョンで、筋肉姐さんたちは自力で立ち上がるパターンだった。

最後はRoad OF Resistance。

ここで私はボディバッグに荷物をキッチリ詰め込み、紐を二重に縛った上、DOWNLOADのタイテがついたフックでとじてモッシュピットに入る。

まず驚いたのは遠いこと。

普通、DOWNLOADぐらいの大きなフェスでも最前からモッシュピットまで7、8人をかきわければたどり着ける。

その倍はかきわけてなんかとウォールオブデスの輪にたどり着くことができた。

今回のヨーロッパツアーでは日本国旗を持参していた。

会場で目立ちたい方ではないので、そういったものを持ち込まないようにしていたのだが、ROCK ON THE RANGEの時、あまりにもピットが寂しいなと思えた。

私がはじめて海外のフェスに参加したのは2015年のReading。

その時は熱心なファンが日本から多数集まり、沢山の日本国旗があがり、それが誇らしかった。

2016年のWembleyでもそうだ。

日本国旗だけでなく、それぞれのファンの国の国旗があがったのも嬉しかった。

この今、凄いステージを見せているBABYMETALは日本から来たんだよ、と知らしめたい。

別に愛国心などないのだが、そう思えて持参してきたのだ。

日本国旗を広げていたら、屈強な現地人があげてやると言ってきて、私をリフト(肩車)してくれた。

て、体重80キロ弱。

あげますか?

そういえばライブが終わってからだったがドイツのフェスでも終演後あげてくれた人がいた。

チカラ自慢なのかもしれない。

あげてもらってはじめ見る景色。

そしてわかった。

上でバランス取るの大変。

後に倒れそうなの必死で腹筋で凝られてたから終わってから腹筋痛かった。

その後、サーフで流れ、とても中に戻れず、ピットの端っこでエンディングを迎えた。

何か予告があるのかと一生懸命見ていたが結果なし。

こうして2018年のBABYMETALのワールドツアーUSA、ヨーロッパともに終わりを迎えた。

この後、ガンズ・アンド・ローゼズのメインステージをじっくり見ようと思っていたが、とてつもなく疲れていてそれどころじゃなかった。

私にとってBABYMETALと過ごした長い春が終わりを迎えたような気がしていた。