それってどうなの?! UKライブ~LEGEND-M 鞘師里保はBABYMETALにいたんです③

ブリクストンのO2アカデミーの会場に着いたのはライブ前日のお昼。

下見して帰るつもりが、UKの元気な女性メイト二人組に遭遇。

今から並ぶの?!と聞くと並ぶとの返答。

う~ん、じゃあ、オレたちも並ぶか、まだライブまで28時間ぐらいあるけど。

観光もさほど興味ないし、だいたいBABYMETAL見にロンドン来るのはこれで6回目だ。

そんな長時間退屈じゃないんですか?!と聞かれることが、これが全然退屈しない。

誰かと話してたらあっという間だ。

入場でごたついたが、前日から並んだかいがあり、最前のほぼドセンを確保することができた。

真ん中で見たいのはやはりダンスフォーメションがいちばんキレイに見えるのが真ん中だということが大きい。

見たいのは新しくスタートを切ったBABYMETALだ。

そして鞘師里保をじっくり見てやろうじゃないか。

この頃、鞘師里保のことをTweetすると今までからみがなかったモーニング娘。時代の鞘師ファンからの反応が多くあり、それが嬉しかったし、勝手に期待されているという気持ちもあったのかもしれない。

ブリクストンライブの鞘師里保

このライブでよく覚えているのはPA PA YA!! からのギミチョコ!!がメッチャクチャ盛り上がったこと。

ロンドンでは久しぶりの単独公演だったこともあって、会場の熱気が半端なく、久しぶりの猛烈な圧縮があった。

足元にかばんをおいていたせいで、足のポジションが定まらず、終わったあと腰が痛かったのを覚えている。

 

そして鞘師里保だ。

ライブがはじまるまでも、グラストンベリーフェスティバルの荒ぶっていたこと、手をふったことが話題になっていた。

もうちょっと押さえて欲しいよね。

サポートなんだから、自分が目立とうとしなくていいんだから。

なんて話をした覚えがある。

 

鞘師里保についてはこの頃、同じようにすごく気になったことがあった。

LEGEND-Mの初日、鞘師~SU-METAL~MOAMETALの並びで、最後にMOAMETALの聖誕なんだからと、SU-METALが「We are?」 「BABYMETAL!!」をMOAMETALに言わせようとした。

一瞬ためらうMOAMETALに対して、鞘師里保はとっさにMOAMETALの右側にまわり、言うように施したのだ。

あっという間にMOAMETALを中心とした三人の、We are BABYMETAL!!となった。

このことはBABYMETALファンもよくやってくれたと称賛ばかりを聞いたが、私は違った。

何映り込もうとしてるんだよ、と思ったのだ。

そのまま移動しなければカメラはSU-METALとMOAMETALのツーショットだ。

それでいいのだ、BABYMETALはSU-METALとMOAMETALなんだから。

MOAMETALの横に立てばカメラはスリーショットとなる。

集団の中でも目立たなければいけない。

これがモーニング娘時代に培ったテクニックのひとつなのかな、なんて思ったり。

若い頃芸能界の仕事をし、今では有名になった芸人とも仲良くして話をしたりしたが、彼らはいかに爪痕を残すかということを常に考えていた。

それが実際にできるということがそもそも才能だったりもするのだろうが、この場合どうなんかな。

みんなは喜んでるみたいだからいいけど、されたMOAMETALは不快だったんじゃないかな、と勝手にもやもやしていた。

 

表情がいい鞘師里保

はじめて鞘師里保を間近で見ることになった。

言われているほど大きくもなければ太ってもないし、顔もかわいく見えた。

ダンスがとびきりうまいかどうかはその時はわからなかった。

それより何より表情の豊かさが素晴らしく、目を奪われた。

笑顔だけで何種類あるんだろう鞘師里保というコは。

そんな風に思ってた。

SU-METALもMOAMETALも同じくライブ中に様々な表情を見せてくれ、楽しませてくれる。

鞘師里保の場合はその振り幅が大きい。

普通、13歳ぐらいから25歳ぐらいまでを表情で演じられるとしたら、鞘師里保は5歳の子供に見えることもあれば、30歳を過ぎた女性に見えることもあるのだ。

時に幼稚園ぐらいの子が夢中で遊び回るような顔を見せる。

逆にゾクッとするような色気を見せることもある。

どうなの?!と思いつつもなんか鞘師里保にどんどん惹かれていってるのが自分でもわかった。

今思うと、この頃の鞘師里保はつりあげたような目のメイクで衣装のカラーも高くて首が短く、USツアーの頃よりも少し太めにも見える。

この画像は今までのBABYMETALにはなかった色気を感じ、おもしろいぞと思ったのだが、考えたら、これきり、こういった表情を見たことはない。

 

ブリクストンライブで撮影した画像はこちらで見て頂けます。

鞘師ツイートの反応に驚き

ブリクストンで撮影した鞘師里保の画像をTwitterにアップすると今までにない反応があり驚いた。

それも今まで見たことがないアカウントからいくつもリプを頂いた。

鞘師里保の復活を待っていたモーニング娘時代からのファンの方達だ。

鞘師里保はSU-METALと同じく小学校時代を広島のASHで過ごし、SU-METALと一緒に何度も舞台にあがっている。

2011年にモーニング娘に加入してすぐに絶対的エースと言われるようになり、2015年に17歳という若さで卒業している。

卒業も他のメンバーと違い、発表から卒業までの期間が短く、卒業ライブも開催されなかった。

2018年にモーニング娘の卒業生の多くが所属するアップフロントを辞めたことが告げられ、2019年2月に開催されたモーニング娘やアンジュルムなどアップフロント所属のアイドルが総出演するライブ「ひなフェス」で卒業以来はじめて姿を見せた。

その「ひなフェス」のあとに登場したのがサプライズでのBABYMETAL横浜アリーナのアベンジャーズだったというわけだ。

 

鞘師里保画像にリプライをくれる方の多くが女性だった。

女性をこんなに魅了するコってどんなコなんだろうか。

当たり前のことだが、異性である男性よりも、同性である女性の方が女性のことをわかっている。

先に書いた鞘師里保はあざといんじゃないかというのは男性である私なんかよりも女性の方がすぐに見抜き、不快感を覚えるものだ。

それがないというのは、私の考えすぎ、穿ち過ぎなんじゃないだろうかと思えてきていた。

 

この動画を見てくださいとばかりに鞘師里保のモーニング娘時代の動画が流れてきた。

なんでもないところで転ぶ鞘師。

ボーリングの玉を床に落とす鞘師。

ほんとなの?!と思ってた。

そんなに転ぶもんかね?!

ここで転んでおいた方が好感度あがるとでも考えてるんじゃないの?!と疑ったりもした。

しかし、徐々にこれが鞘師里保自身なんだなということがわかってきた。

最近になって、ミュージカル「黑世界」の脚本演出家の末満健一さんで、モーニング娘時代にもミュージカルの脚本演出で鞘師と関わりのある方が、鞘師里保が稽古場でよく転ぶと発言していた。

私はカメラの前だから転んでるのかと思ったが、違った。

ほんとうに普段からよく転ぶのだ。

じゃあ、ボーリングの玉も落としたのもほんとなのか。

爪痕残そう、目立とうとしてやっているなんて考えた自分はなんていやらしい人間なんだろうと恥じた。

We are BABYMETAL!!でMOAMETALの横に行ったことも盛り上げるつもりだったということか。

グラストンベリーフェスの最後に手をふったのも観客にちょっとでも喜んでもらおうととっさにやってしまったということか?!

 

愛しいじゃないか。

 

UKから帰国してすぐにポートメッセなごやでLEGEND-Mが開催され、初日のアベンジャーズが鞘師里保だった。

それなりに近い位置で見たはずだが、さほど印象はなく、We are BABYMETAL のことばかりが記憶にある。

ほんとうはどういうコなんだろうか。

ブリクストンの写真を見直しては考えていた。

そういえば、ブリクストンではマスコミの仕事をしているメイトさんに「鞘師里保と藤平華乃のどっちにドラマ性を感じますか?」と質問された。

「それは鞘師里保でしょう。一緒にしのぎを削った仲間がそれぞれの道に進み、今一緒に舞台にあがってるんですから」なんて答えた覚えがある。

 

ちょっと待って、なんで俺、こんなに鞘師里保のことばかり考えてるんだろう。

時間があるとYouTuberで「鞘師里保」と検索して様々な動画を見た。

中居くんの前で即興で踊る鞘師。

ダウンタウンに与作を踊らされる鞘師。

寝起きドッキリの鞘師。

ひなフェスで久しぶりの登場で会場を揺らす鞘師。

つんくに絶賛される鞘師。

 

10日間で6回のライブを行ったBABYMETALだが、次のライブまでは一ヶ月近くあいた。

BABYMETALを見に行くのを楽しみにしているのか、鞘師里保を見に行くのを楽しみにしているのかわからなくなっている自分がいた。